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コーヒーを保留?優しさで生まれたカフェ・ソスペーゾ

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コーヒーを保留?優しさで生まれたカフェ・ソスペーゾ

カフェ・ソスペーゾって?

なんだか呪文のような、コーヒーショップの名前のような「カフェ・ソスペーゾ」。 これはいったい何なのでしょうか?実は、カフェ・ソスペーゾとは「後から来る誰かのためにコーヒー代を払っておく」といった、イタリアのナポリから始まったとっても素敵なコーヒー文化なんです。

ソスペーゾ=保留

ソスペーゾは、イタリア語で「保留」を意味します。つまりカフェ・ソスペーゾとは、誰かが2杯分のコーヒー代金を支払い、1杯は自分で飲んで、もう1杯はコーヒー代金を支払えない貧しい人々のために支払いを済ませておくことを言います。そしてこの保留されたコーヒーを求めてやってきた人は、無料で飲むことができるのです。 この文化がはじまったきっかけは、第二次世界大戦で経済的ダメージを受けた際に、少しでも多くの人が幸せでいられるようにとイタリア人の優しい思いからきたと言われています。 エスプレッソの起源ともなるイタリアならではの心温まる素敵な文化ですよね。

映画「カフェ・ソスペーゾ 優しさがつなぐ一杯」

「カフェ・ソスペーゾ 優しさがつなぐ一杯」という映画があるのはご存知ですか? 舞台は、ナポリ・ニューヨーク・ブエノスアイレスの3つの都市で、主に3人の登場人物のストーリーがドキュメンタリーで描かれています。 保護観察下でバリスタとして働く若者、亡くなった父が残していったパーコレーターを売り続ける女性、カフェで人々を観察しながら、それをもとに登場人物を作り上げる小説作家。3人それぞれが実際にコーヒーやカフェを通して、自分の人生や誰かの人生に大きな影響を与えています。 私も1度観たのですが、カフェ・ソスペーゾのことだけではなく、この文化に繋がる部分の、誰かのためを思う優しい気持ちや行動が人の人生をも変える、といったメッセージが込められていると感じました。 ノンフィクション映画なので、人々の抱える過去の辛い出来事や葛藤など暗い面もありますが、そこがまたリアルでおもしろかったです。 個人的には、最後のあとがきが1番リアルさが出ているなと思いました。興味のある方はぜひ1度観てみてくださいね。

今では国を超えて〇〇・ソスペーゾ!?

この愛溢れる素晴らしい文化は、現在イタリアだけではなくアメリカやヨーロッパ、さらになんと日本でも取り入れているお店があるんです。 発祥地のイタリア国内では、「パーネ・ソスペーゾ(パンの保留)」や「リブロ・ソスペーゾ(本の保留)」などあらゆる方面で取り入れられており、特にリブロ・ソスペーゾは貧しい人々に限らず、気軽に自分のオススメしたい本を置いてかえるシステムとなっています。 小説や写真集に興味を持つ私は、日本にも広がったらいいなと切に願うばかりです。 そして日本では、沖縄県に「ピッツァ・ソスペーゾ(ピザの保留)」を取り入れているお店があります。子供応援チケットとして1枚500円のチケットを購入して預けておくと、そのチケットと引き換えにお店にきた子供たちがピザ1枚をもらえることになっているようです。 日本にもこのようなお店があって、嬉しくなりますね。 他にも取り入れているお店を知っている方がいたら、ぜひコメントで教えてください。 今回ご紹介したカフェ・ソスペーゾ、本当に知ってよかった文化です。 もっとたくさんの街に広がりますように。

A cup of KOHII with Love (執筆・編集:Ikumi)

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