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ステノフィラ種は温暖化が進むコーヒー生産の救世主となるか?

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ステノフィラ種は温暖化が進むコーヒー生産の救世主となるか?

温暖化がコーヒー産業の未来に影響を与えることは明白です。特にコーヒーベルトに位置するブラジルやベトナム、コロンビアといった地域では、栽培に繊細な環境を必要とするアラビカ種の生産量が年々減少しています。世界のコーヒー生産の99%を占めるアラビカ種とロブスタ種。気候変動に伴いそれらの栽培量が減少することで、特にその甘く華やかな味わいで世界中で需要が高まる一方のアラビカ種の危機はそのままコーヒー市場全体への打撃となって現れつつあります。しかし今年、ステノフィラ種と言う品種の再発見が発表され、その大きな可能性が注目を浴びています。 2021年4月、科学ジャーナルのNature Plantsにキュー王立植物園(イギリス)とグリニッジ大学、フランス農業開発研究国際センター、そしてシエラレオネの科学者たちが野生のステノフィラ種に関する論文を発表しました。 ステノフィラ種が再確認されたのは、2018年。グリニッジ大学のAaron Davis博士とJeremy Haggar博士がシエラレオネを訪れた際に、ステノフィラ種の個体群を発見しました。ステノフィラ種が最後に確認されたのは1954年で、およそ70年ぶりの再発見となります。ステノフィラ種の注目すべき特徴は生育可能な温度帯。論文によると、アラビカ種は年平均気温19度前後、ロブスタ種は23度前後のところ、ステノフィラ種はそれよりも更に高い気温の24.9度まで耐えられるそう。 また今回大きな収穫となったのが、味わいに対する評価。2020年の夏に行われたロンドンのユニオン・ハンド=ローステッド・コーヒーでのセンサリーテスト(カッピング)では、野生のステノフィラ種に80.25点のスコアがついたことで80点以上のスコアが必要なスペシャルティコーヒーと同様の品質があることがわかりました。テイスティングではジャッジらによって「自然の甘み、品質の高いアシディティ(酸味)、フルーティーさ、そして良いボディ感」と評価され、フレーバーノートについてはピーチやクロスグリ、マンダリンやハニー、紅茶やジャスミン、スパイス、フローラル、チョコレート、キャラメル、ナッツ、エルダーフラワーシロップが感じられたとのこと。このテイスティングで、ステノフィラ種はアラビカ種に近い、優れた味わいや香りを持つことが分かりました。 暑さへの適性やアラビカ種に劣らぬ品質が調査によって明らかになり、気候変動に対するコーヒー生産への救世主となるか?と、熱い注目を浴びているステノフィラ種。十分に可能性を発揮できれば、アラビカ種に代わり次世代を担う存在になり得るかもしれません。

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コメント

CoffeeBr0wnのほーいち
CoffeeBr0wnのほーいち 新しい品種に可能性を見出すのは当然流れとしてあると思う。ホントに温暖化に対応できるなら大きな資本入ってほしいなー(゜゜)