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あたりまえのことをあたりまえに

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あたりまえのことをあたりまえに

バリスタなどコーヒー業界の方々やさまざまなジャンルで活躍されているクリエイターの方々は、 普段どのようにコーヒーライフを楽しんでいるのでしょうか。Meetsは、業界をリードする人たち やチャレンジし続ける人たちとコーヒーを飲みながら深掘りしていく企画です。 今回は木下さんのインタビュー記事、その最終話です。焙煎士としての木下さんのこだわり、そしてお店づくりにおける哲学について深掘ります。 前回の記事を読まれていない方は、こちらからご覧ください。

By KOHII Creator Jongmin

オペレーションに沿った焙煎を

ーーコーヒー豆の味づくりにおいて意識していることはありますか? 尚之さん:私は「コーヒーが飲めなかったのに、飲めるようになった」という最初の体験を未だに忘れられていません。ですのでその感動をお客様に届けるために、苦くなく、素材の良さを活かしつつも、飲んで喜んで貰えるようなバランスの良い味づくりを意識しています

ーー焙煎士としてのこだわりを教えてください。 尚之さん:毎回の焙煎を同じ味で仕上がるように徹底することは大切だと思います。味のブレを減らすためには、スタッフが働きやすい環境になるよう店側がオペレーションを決めているように、焙煎する時の「焙煎のオペレーション」を決めておく必要があるんです。 私も焙煎をし始めた頃には感覚任せでしたが、最終的には焙煎に影響するすべての要素を数値化しました。ただ、レシピがあるだけでは同じ焙煎はできなく、自分をいつもの状態に整える必要もあります。それらを踏まえた準備が焙煎のオペレーションを決めるということです。

飲食店としてぶれない芯

ーー木下さんの思う飲食店の在り方を教えてください。 尚之さん:よくキノシタショウテンのスタッフには「あたりまえのことをあたりまえに」と話します。飲食店におけるあたりまえの基準が昔と違って、今は変わっていると感じることがよくあります。スピードと回転率を重視するお店が増えて、レトルト食品を提供する場所も多いです。しかし、昔の定食屋さんを想像してみてください。おばあさんが朝から出汁をとって、味噌汁をつくることが"あたりまえ"だったんです。 今の基準ではなく、きちんと昔ながらのこだわり方に飲食店としての"あたりまえに"あるべき姿があると思っています。だからこそ、意外とあたりまえに徹底することは難しいんです。

尚之さん:スペシャルティコーヒーが重要にするトレーサビリティの透明性は、コーヒーに限ったことではないです。飲食店としては、使う食材、調味料一つにしてもきちんと生産地と生産者がわかるものを使うことが"あたりまえ"だと思います。このような意識を少なくともキノシタショウテンのスタッフの中では共有し、飲食店として少しでもこだわり抜けるものはないかと日々考えています。

ーースタッフとのコミュニケーションはどのようにとられていますか? 尚之さん:現場で働く一人ひとりのスタッフには積極的に意見を共有し、行動できる環境づくりは日頃から意識しています。現場のスタッフにしか見えない改善点があると思うので、良いアイデアはすぐに全体で共有しています。全体でぶれない軸は決めていますが、お店は生き物なので、変化には柔軟に対応したいと思っています。 ーー焙煎士として、これからの目標やビジョンがあれば教えてください。 尚之さん:最近は、お客様に求められている要望に答える製品をつくれることが焙煎士としてのプライドだと思う時もあります。豆のラインナップも浅煎りから深煎りまで幅広く揃えるようにしています。スペシャルティコーヒーを通して伝えたりメッセージを広げると同時に、求められていることをしっかりこなせるロースターに成長していきたいと思います。

ーー最後にコーヒー業界を目指している若い世代に向けてメッセージをお願いします。 尚之さん:コーヒー業界に限ったことではなく、世の中に価値観は人の数だけあって、全てが正解になり得ます。大事なのは、自分が何にはまるのかだと思います。多様な価値観を尊重しながら、自分の道を突き詰めてください。

キノシタショウテン

山の上のロースタリ

A cup of KOHII with Love (執筆:Jongmin、撮影:平末健人)

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