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コーヒーと塩が織り成すマジック

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コーヒーと塩が織り成すマジック

「コーヒー×塩」の新感覚

この記事を読んでいる貴方は、普段コーヒーに何を入れますか?砂糖、ミルク、コーヒーフレッシュ…ちなみに、今この記事を書いている私は、何も入れないブラック派です。 では、コーヒーに塩を入れたことのある人はいますか?(「砂糖と塩を間違えた!」というベタな展開ではなく(笑)) 実は、コーヒーに塩を入れることで苦味や酸味が抑えられ、飲みやすくなるのだとか。今回はその秘密を探っていきましょう!

「塩コーヒー」とエチオピア

1997年に雑誌『Nature』で発表された研究論文によると、「塩は、(コーヒーに)甘い砂糖を溶かすよりも、苦味の知覚をはるかに効果的に抑えられる」と述べられています。この研究結果は偶然のものではなく、ある地域では伝統的に知られていたのです。 それが、コーヒーの原産地、カッファ地方があることで知られるアフリカの国エチオピア。この国で、コーヒーに塩を入れて飲む「塩コーヒー」の文化が生まれたと言われています。 現在でもスカンジナビアの一部や、シベリア、トルコ、ハンガリーなどでコーヒーに塩をひとつまみの塩を入れて飲むことが文化として根付いている地域もあるみたいです。

「塩コーヒー」と抑制効果

この伝統的な飲み方、味覚という生体的側面からも、妥当だと考えられています。 甘味・塩味・酸味・苦味・旨味という5種類の基本味には数種類の相互作用が認められています。例えば、「スイカに塩をかけて食べるとより甘く感じる」という現象が知られていますが、これは「対比効果」と呼ばれ、2種類以上の基本味を混ぜ合わせたとき、一方あるいは両方の味が強められるというものです。 そして今回の「塩コーヒー」では、相互作用の1つである「抑制効果」というものが関わってきます。これは対比効果の逆で、2種類以上の基本味を混ぜ合わせたとき、一方あるいは両方の味が弱められるというものです。 「塩コーヒー」では、苦味と酸味の強いコーヒーに塩味を加えるということになります。塩味は苦味と酸味の両方に対して抑制効果を持つことから、コーヒーの輪郭とも言える風味が削られ、全体的にかなりマイルドになるのです。 余談になりますが、コーヒーに甘味である砂糖を入れて飲みやすくすることも、抑制効果の1つです。

実際にやってみよう!

この記事を書いている私も、まだ未体験の「塩コーヒー」なので、実際に作ってみようと考えました。今回はコンビニで安価で購入した、ドリップ型の深煎りのブレンドコーヒーとスペシャルティコーヒーロースターで購入した浅煎りのエチオピアのカラモ地区のウォッシュドのコーヒーを使ってみます。

用意するもの ・コーヒー(今回はコンビニのコーヒーとエチオピアのコーヒー) ・塩(できればにがりの入っていないもの、今回はにがりの入っている塩を使用しました) ・マグカップ2つ ①マグカップ2杯に、手順通りドリップコーヒーを抽出します。 ②片方はブラックのまま、もう片方には塩を10粒程度入れてかき混ぜます。 ③交互に飲んでみます。

ー感想ー

コンビニのコーヒー

ブラックの方は、しっかりとした苦味・酸味があり、コーヒー嫌いの人には厳しいかなと…。一方、塩を入れた方は、信じられないくらいまろやかになりました!角が取れたかのように、苦味と酸味の両方が抑えられ、正直なところ同じコーヒーとは思えないほど、突如として丸みを帯びたように感じました。

エチオピアのコーヒー

ブラックで飲むと柑橘系の甘味と程よい酸味、また少しフローラルな印象の浅煎りのコーヒーです。塩を同じく10粒ほど入れてみます。やはり苦味の部分は少し緩和された印象がありますが、塩味がコンビニコーヒーの時よりも強調されたようで、塩辛さが明らかに目立ちました。「美味しくなった」とは正直言えませんでした。

では、もう少し続行… ④ブラックの方はそのまま、塩を入れた方にはさらに10粒程度入れてかき混ぜます。 完全に入れすぎたと感じました。最初飲んだときよりコーヒーの量が減っていることもあってか、コーヒー内の塩分濃度は急上昇、茶色い塩水にお湯を足したかのような何とも言えない味に…。逆にこの後、ブラックの方を一気飲みしてお口直しです。皆さんも「塩コーヒー」を作るときには、塩の適量を守って、失敗しないように楽しんでくださいね!

味わいのバランスが大切

塩は味わいとして苦味を抑える、マイルドにするっていうメリットは科学的に見てもありそうです。 ただ最終的に苦味をまろやかにする、っていう効果であって、コーヒーを味わいを美味しくするより苦味が多いコーヒー、苦味を感じやすい人にとってバランスをよくするというイメージです。 改めて味わいの良さはバランス、そして嗜好なのだと感じました。塩は砂糖やミルクと同じく、本来の味わいに変化を与えてくれます。人によってはそれがポジティブにもネガティブにも左右されます。コーヒーの品質や焙煎、抽出によっても味わいのバランスは様々です。まずはブラックでコーヒーの本来の味わいを感じてみて、必要であればその上で変化を試してみることで新しい発見があるかもしれませんね。

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