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コーヒーの実からコーヒーをつくってみた!

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コーヒーの実からコーヒーをつくってみた!

最近は自宅でコーヒーを淹れる需要が増えるとともに、コーヒーの精製方法に注目し、好みのコーヒー豆を選ばれる方も多くなってきているのではないでしょうか。 みなさんは店舗のバリスタさんにウォッシュド、ナチュラル、ハニーといった精製方法の説明を聞いたものの違いがわからなかった経験はありませんか?生産地で行われる精製過程に触れられる機会は一般的には少ないので、イメージがし難いと思います。今回は沖縄のコーヒー農園に訪れた時の収穫から精製までの様子をご紹介します。

コーヒーベルト最北端のコーヒー産地、沖縄

コーヒーの生産地といえば、ブラジル、エチオピア、インドネシアといった外国のイメージですが実は日本国内でもコーヒーは栽培されています。コーヒーベルトの北緯25度より少し北部に位置している沖縄はコーヒーが育つには過酷な環境ではありますが、農家さんは長い時間をかけて、美味しい日本産コーヒー栽培に挑戦しています。今回は又吉コーヒー園さんにて、収穫の体験をしました。

農園の方の案内を聞きながら、手摘みで収穫をしました。

カトゥアイ(Catuai)カトゥーラとムンドノーボの人工的な交配種です。南アメリカの先住民族言語の一つであるグアラニー語で''とても良い'' という意味を持ち、非常に生産性の高い品種です。

イエローブルボン(Yellow Bourbon)。他のコーヒーチェリーよりも果肉が甘いという特徴があります。通常の糖度は25度で、これはブドウよりも甘いようです。

成熟したコーヒーチェリーの収穫が遅れてしまうと、黒く枯れてしまいます。

収穫したチェリーが一杯のコーヒーに変わるまで

一袋くらい収穫したコーヒーチェリーを精製し、コーヒーとして飲める状態にします。今回の精製方法は水洗式、ウォッシュドプロセスです。又吉コーヒー園で体験したウォッシュドプロセスの順序は以下の通りです。 1.未成熟なコーヒーチェリーを選別 2.選別したチェリーからパルプ(果肉)からコーヒー豆を取り出す。 3.ミューシレージ(粘液)の除去 4.パーチメント(内果皮)の除去 5.生豆を焙煎 6.焙煎した豆を抽出して完成

1.未成熟なコーヒーチェリーを選別

まずは、コーヒーチェリーを水槽に入れます。ここで浮かんでしまったチェリーは未成熟なので、分けておきます。未成熟豆が混ざっているとコーヒーの青臭さの原因になります。未成熟豆は適正に焙煎しても色がつかない欠点豆のクエーカー(Quakers)になるので、焙煎時に見分けることもできますが、コーヒー豆の品質評価の際にクエーカーが混入しているだけで、スペシャルティグレードにはならないために、注意が必要です。

2.選別したチェリーからパルプ(果肉)からコーヒー豆を取り出す。

次は選別後の熟したチェリーからコーヒー豆を取り出します。一般的にはパルパーと呼ばれる機械にチェリーを入れてパルプ(果肉)を除去していきますが、今回は少量であるために手作業でした。この段階において、果肉を除去せずに実のまま乾燥させることがナチュラルプロセスです。 また、コーヒーチェリーの糖度はとても高く、甘いので除去した果肉は乾燥させシロップやジャムといった商品に加工される場合もあります。

3.ミューシレージ(粘液)の除去

コーヒーチェリーから取り出されたコーヒー豆は一般的に手にすることができる生豆とは違って、ぬるぬるした粘液がついています。ミューシレージがついているまま豆を乾燥させる精製方法をハニープロセスとも呼びます。ウォッシュドプロセスにおいては、ミューシレージは水槽で洗い流されます。

4.パーチメント(内果皮)の除去

ミューシレージが除去されたコーヒー豆はまだ柔らかいパーチメント(内果皮)に包まれています。生産国では、輸出コストを下げるために、一度の船で可能な限り多くのコーヒー豆を送りたいので、このパーチメントを除去した状態の生豆を輸出します。 ここまでが通常、生産国で行われる精製過程です。この長い工程を経たコーヒー豆がはじめて国内に輸入されています。

5.生豆を焙煎

パーチメントから取り出したコーヒー豆をすぐにでも焙煎したくなる気持ちは山々ですが、まだ欠点豆をハンドピックする工程が加わります。おうちの近くにあるロースターさんで生豆もしくは焙煎後の豆を手で分類している様子を見たことはありませんか?コーヒーの味わいに影響する欠点豆に限らず、商品として綺麗な豆を選別する意味でもハンドピックをされているお店は多いです。

6.焙煎した豆を抽出して完成

ハンドピックを終えたコーヒー豆を焙煎し、はじめて私たちがよく見る黒いコーヒー豆の姿になります。

一杯のコーヒーが出来上がるまでの長い過程に触れると、コーヒーは農作物であるという実感が湧きます。当たり前のように飲んでいる美味しいスペシャルティコーヒーができるまでどれだけの人の手を経ているのか想像すると日常における一杯、一杯のコーヒーを大事に飲もうと思うようになります。

体験を終え、又吉コーヒー園のスタッフさんは収穫したコーヒーチェリーでアナエロビック・ファメンテーション(嫌気性発酵)をしたコーヒーを飲ませてくれました。自然環境的にどうしてもコーヒー栽培には過酷な環境の沖縄ですが、精製方法によってはとても美味しいコーヒーができるという可能性を実感した一杯でした。これからも日本産のコーヒーがどのように変化するか楽しみですね。

A cup of KOHII with Love (執筆・編集:Jongmin)

コメント

sa-mochi-KAFE
sa-mochi-KAFE くわしい流れが分かるだけでなく、あまり見たこともないような写真がたくさんあって、非常に勉強になりました✨
miho_kohii
miho_kohii re: sa-mochi-KAFE 私もこんな工程があるとは知りませんでした☺️コメントありがとうございます^^