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梅雨に気になるコーヒー豆の保存方法
例年よりも早く梅雨に入った今年、蒸し暑さを感じる季節になりましたね。 湿度の高い時期に特に気になるのが、コーヒー豆の保存方法。 新型コロナウイルスの影響により、ご自宅でコーヒーを楽しむ方も増えました。特にこれからの時期は高温多湿で食中毒も増えるため、より気を使うのではないでしょうか。 今日は、そんな時に役に立つ、コーヒー豆の保存方法についてお話ししていきます。
コーヒー豆が劣化する仕組み
まずは、コーヒー豆がどのように変化(劣化)していくかについてお話しします。 焙煎後のコーヒー豆は時間を経ることによって、主に3つの変化が起こります。
1. ステイリング
コーヒー豆が湿気を吸うことによって成分が加水分解され起こる変化です。
2. 香りとガスの損失
焙煎によって生まれた炭酸ガスと共に香り成分も徐々に抜けていきます。 袋を開けて匂いを嗅ぐとコーヒー豆から良い香りがする=その分、香り成分も抜けていっているということでもあります。
3. 酸化による腐敗
コーヒー豆に含まれる油脂分が酸化することによって、油の傷んだような臭いになります。 コーヒー豆の劣化というと、一般的には酸化によって酸っぱくなる点がよく挙げられますが、実は酸化よりも進行が早く、味への影響が強いのが1番と2番の変化なのです。 劣化の原因が分かれば、その対処も考えられますね。次はどういう保存方法が良いかについてお話しします。
保存のポイント
コーヒー豆の保存のポイントには2つあります。
1. できる限り密封する
空気の出入りを遮断することによって、上記の3つの劣化全てを遅らせることができます。
2. 冷暗所に置く
温度が高いと、酸化とステイリングの進行が早くなるため、低温での保存も有効です。 太陽光や蛍光灯からの紫外線も酸化を早める原因となるため、光を遮断することも大切です。 つまり、できる限り密封できる容器に入れ、冷暗所で保存するのが良いということになりますね。
ただ、普段から豆の状態で保管していて、焙煎から2週間以内で飲み切る事が多いという方は、そこまでシビアに考えなくても大丈夫。無理に冷蔵、冷凍する必要もありません。
コーヒー豆は多孔質で匂いを吸収しやすいため、匂いの強いものを保存することが多い冷蔵庫での保存はあまりおすすめしません。 買いだめ等によって1ヶ月以上開封しない場合はジップロックなどで密閉し冷凍保存がおすすめです。ただし冷えた豆があたたかい外気に触れると結露によって一気に吸湿し劣化するため、注意が必要です。 また、コーヒーを淹れる時に豆が冷たいため注いだお湯の温度が下がり、抽出が思い通りにできないこともあります。 冷蔵、冷凍も劣化を遅らせることには有効ですが、完全に止めることはできませんし、上に挙げた匂い移りや吸湿などのデメリットも。 普段はなるべく少量ずつ買って、鮮度の高いうちに飲み切るのが一番ですが、梅雨の季節でも少しでも長く美味しく楽しむために、ぜひ参考にしてみてください! A cup of KOHII with love xx (編集者:Tomoki、Aya)
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