KOHII
大手に対するアンチテーゼ

Meets

大手に対するアンチテーゼ

K:小坂田さんのバックグラウンドである音楽とコーヒーは何か繋がる部分はありますか? Y:僕がバリスタを始めたきっかけでもあるのですが、バリスタという職業を知った時、すごくパンクに感じたんです。大量生産が一般的なコーヒーを、1杯1杯カウンターで淹れるという大手に対してのアンチテーゼを感じてパンクだなぁと思って。僕も、出身地の北海道でパンクやハードコアの音楽をやっていてカウンターカルチャーの中で育ってきたので、バリスタの反骨精神のような部分に魅力を感じていました。そういう意味で、僕の中で音楽とコーヒーは繋がっていますね。 K:キャリアのきっかけを教えていただけますか? Y:音楽業界で働くために北海道から東京に出てきて、その後業界を離れ、エスプレッソマシーンのあるカフェダイニングで働いていました。最初は何となく触るくらいでしたが、段々興味が出てきたのでラテアート世界チャンピオンのお店に行った時、世界チャンピオンが出すカフェラテより、自分が働いているお店のカフェラテの方が値段が高かったんです。これはおかしいと思いましたね。そういうのがすごく嫌で、少しでも近づくようにラテアートを練習し始めました。

そうしているうちに、そもそもエスプレッソって何なんだ?と思い、色んなお店を飲み歩いて、バリスタ世界チャンピオンの専門店Paul Bassettに行き着きました。ここに通って、1人でエスプレッソを飲んだり、バリスタの方とお話したり、働いている姿や環境を見て、ここでならちゃんとコーヒーが学べると思い、働きたいですと直談判しました。その頃には完全にバリスタとして働きたいという想いが出来ていましたね。 小田がいたカフェヴィータもすごく厳しいのですが、Paul Bassettも厳しかったです。まず一般的な業務が滞りなくできないと、コーヒーには触る事すら出来ません。その後にバリスタになるための試験が、筆記・カッピング・抽出・オペレーションなど6つ以上ありました。僕は運も味方をしてくれて半年で受かったのですが、2・3年バリスタになれない人もいるので、かなり早い方だったと思います。

K:バリスタになられた後はどんなキャリアでしたか? Y:Paul Bassettでは鈴木ヘッドロースター(キヨさん)に色々と面倒みてもらいましたね。ある日、休憩中に「独立するから一緒にやろうよ」と言ってもらって立ち上げたのがGLITCH COFFEE & ROASTERSです。ここのオープニングメンバーとして、マネージャーとトレーナーの経験を積みました。 GLITCHのコンセプトは「日本からコーヒーを発信する」。当時、海外からのコーヒーショップが続々オープンして、みんな海外のコーヒーに目が向いていたんですが、僕ら日本のコーヒーはどうして注目されないんだ、という思いでした。

K:オープンしてみていかがでしたか? Y:GLITCHが求めるクオリティは高く、自分たち自身もコーヒーで世界を取りに行くつもりだったので、めちゃくちゃ厳しかったです。美味しいコーヒー出すのはコーヒー屋として当たり前。その上でどうやってお店を回していくかというマネジメントが重要で、勉強になりました。コーヒー淹れて、数値管理して、怒られて、無理やり育ててもらいました(笑)キヨさんは僕の恩師ですね。 GLITCHも、コーヒー自体も何回かやめようと思いました。「俺、コーヒー淹れるセンスないんだろうな」とも思っていましたし。他の業界で転職先を見たりもして、でも結局戻ってきて。というのを繰り返していました。 そんな頃、小田が「そろそろ一緒にやりましょう」と連絡をくれたんです。小田とはキヨさんを通して元々知り合いで、考えもやりたいこともビジョンも似ていたので、いつか一緒にやろうと話をしていた仲でした。 小田がSwimを始めて1年くらいのタイミングだったと思います。僕も働き方を変えようと思っていた時だったので、すぐに会いに行きました。

K:これまでのキャリアで、ターニングポイントはありましたか? Y:GLITCHを辞めたタイミングです。僕はGLITCHのバリスタとして認知してもらっていたので、GLITCHを辞めるということは、自分の武器がなくなるのとイコールに近いようなものでした。自分からGLITCHを取ってこの先に行く、それでも自分は第一線でやっていけるのか正直不安にもなりましたが、視点と考え方を変える事が出来たターニングポイントになったと思います。 次回がいよいよ最終回。小坂田さんにとって、バリスタとは?スペシャルティコーヒーとは?小坂田さんの思いが詰まった熱い記事になっています!お楽しみに!

<プロフィール>

小坂田祐哉 Raw Sugar Coffee Roasters/コーヒートレーナー/バリスタ/焙煎士 北海道出身。音楽業界からバリスタに転身し、バリスタ世界チャンピオンの専門店「Paul Bassett」のバリスタとして活躍後、GLITCH COFFEE ROSTERSの立ち上げメンバーになる。現在はRaw Sugar Coffee Roastersの一員としてスペシャルティコーヒの普及とバリスタの技術向上に取り組む。


<Raw Sugar Coffee Roasters>

<WR.>

東京都目黒区3-5-7 MT357-1F

<KOHII Team>

A cup of KOHII with Love (執筆・編集:Saori, Shimakou)

コメント

まだコメントがありません。

アプリからコメントしてみてくださいね!