KOHII
なにも特別じゃない、知って楽しむことから未来は変わる

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なにも特別じゃない、知って楽しむことから未来は変わる

よく晴れた夏の午後、KOHIIの拠点であるKurasu夷川店にて「こんにちは!初めまして」 初めてお会いしたとは思えない、心地のいい柔らかな笑顔が第一印象。 お出迎えしたのはこちらなのに、彼女の空間にお邪魔したかのような不思議な安心感に包まれながらインタビュースタート。

きっかけは「誰かの為に」

ーーーこの活動を始めたきっかけは? 2012年くらいにヴィーガンとかベジタリアンの人と出会うことが増えたんです。 そんな友人たちにお料理を振る舞いたいなと思って、改めてヴィーガンとベジタリアンの違いやそれぞれの特徴について調べてみたんです。どんどん掘り下げていくうちに、世界の人口の比率なども見るようになって初めてヴィーガンの人やベジタリアンの人が思っていたよりも多いことを知ったんです。 そのタイミングで私もカナダのトロントという街に一年半くらい住むことになって、偶然働いていた場所がオーガニックの製品を取り扱っているお店だったり、ヴィーガンカフェが集まっている商店街のようなマーケットだったんです。 そこで量り売りのお店を手伝わせていただいていたんですが、そこでヴィーガンについて知れば知るほど日本は完全菜食主義者という訳され方をしていて、どちらかというと“野菜を食べる人”みたいに捉えられている。それだけではなくて、動物愛護のことだったり、自分たちのライフスタイルが環境問題に繋がっているってことを考えて活動されているということをそこで知ってその深さに感銘を受けました。 環境問題、気候変動とか、それまでも言葉では聞いていたけれど詳しく知るようになったのはその辺りでした。

探究心が繋いだ縁

ーーー扱っている商品について教えてください。 皆さん、「エコラップ」ってご存知ですか? 以前から蜜蝋ラップと呼ばれる蜂の巣の中にある蝋を使って作られたエコラップは世界中で養蜂家の方やその周りの地域の方を中心に作られていて、それがエコラップの始まりです。 でも、働いているヴィーガンカフェでは蜜蝋を使った商品は使えないのでどうしたらいいか、他にエコラップはないかと探したのが今取扱しているエコラップに出会うきっかけでした。 その当時は、100%植物性のラップを作っているところは世界中を見ても、オーストラリアとカナダの2社しか取り扱いがなくて、たまたま探してコンタクトを取ったのが、以前暮らしていたトロントの街で植物性ラップを作っている女性二人でした。 彼女たちの理念や考え方に共感して、最初は販売なども考えていなかったので、自分で使える分だけお願いして日本に送ってもらったのが始まりです。 それを周りの友人たちにお裾分けしていたら想像していたよりも大きな反響があり、欲しいと言ってくれる人たちが増えてきて販売することになりました。

(実際に見せて頂いた植物性ラップ)

ーーーとてもカラフルで可愛いですね!全然イメージしていたものと違ったのでびっくりしました。 「冬はもっと落ち着いた色だったり、柄や色味も季節によって毎回違うんです。」 ーーー触っても大丈夫ですか? 「もちろん!」 ーーー思っていたより柔らかいですね。もっとパリッとしているかと。 「メーカーによって質感は異なりますが、このメーカーのものはふにっとした感触ですよね。」 ーーーあ!甘い香りがします。 「そう、ホホバオイルの香りなんです。」 ーーー洗えるんですか? 「はい、水洗いできます。」 「世界中で他にも色々な商品が出ているんですが、私が販売しているものは、まず第一に作っている人、販売している人の考え方に共感できるかということ。「この人から買いたい!」「自分が使ってみたい」と思える商品だけを集めています。」 「取り扱い開始する前に、まずは自分で使ってみて、本当に良かったものを周りの人たちに勧めています。あまり利益のことは考えていません。皆んなと “この気持ちシェアしたい” それにつきます。」

(エコラップ以外の商品も)

ーーーこれはまた違うメーカーの商品でしょうか? 「そうです。今では懐かしいヘチマのスポンジや、自然に帰る歯ブラシ、繰り返し洗って使えるストローなどあります。」 ーーーヘチマのスポンジ、祖母が使っていました。シンプルだけどそれでいてどれもおしゃれですね。 「はい、まさに今の時代、今の暮らし方にフィットするようなアイテムだと思います。」

明美さんが紹介してくださると、どの商品もきらきらして見え、KOHII CEOのYUSEIも筆者の私も商品に釘付け。 『欲しくなってきてしまった…』とぽそりと呟いて、ヘチマのスポンジを見つめるYUSEIの言葉に私も大きく頷きました。

キーワードは“心のゆとり”

ーーーコーヒーは好きですか?また、普段どんなシチュエーションでコーヒーを楽しんでいらっしゃいますか? 好きです! コーヒーを飲むシチュエーションとしては、まず朝家で飲むのと、人と会う時ですね。 朝はエスプレッソを飲みます。1日のスイッチを入れるような気がして好きです。 飲むコーヒー豆は、基本的には友人知人のオススメがほとんどですがエチオピアや東ティモールの豆が多いかな。淹れ方としてはハンドドリップでいただくことが最近は多いです。

人によってオススメの淹れ方や豆の種類が全然違うところが面白いです。 私の扱っている商品に通じるところがありますが、作っている人の顔やどんな場所で作られているのかが見えるのも、スペシャルティコーヒーの魅力だと思います。 どんなことでもまずは知ることから始めるのが大切ですね。 コーヒーでも、どんなものを選んで、どんな人から買うかもとても大事だと思います。 よく、“買い物は投票”って言いますが、価格競争の時代は終わりました。 価格よりも、誰がどうやって作ったのか知って、それに共感して買い物をする。 そういう時代になったと感じます。自分のお金がそのあとどんな風に使われているのか、明確にしていくことが大切。 美味しいコーヒーを淹れて飲むのも、ゼロウェイストな暮らしも、心にゆとりがないとできないことですよね。 暮らしを豊かにするという面で共通点がたくさんありますね。コロナで色々と大変な一年でしたが、そういったことを改めて考えるいい機会になりました。

プラスチック ≠ 悪

ーーー明美さんのされている活動について。 “naked market”は誰でも参加できるものですか?

はい、どなたでも参加いただけます。直接農家さんから野菜が買えたりしますよ。 スーパーで売っているものみたいにプラスチック包装されていないものを出店者の方には持って来て頂いています。プラスチックフリーとプラントベースがネイキッドマーケットのメインコンセプトです。 野菜以外にも洋服やアクセサリーなども、実際にクリエイターの方から直接買える場所になっています。 先日も、13歳と15歳の女の子二人が「Brush the Earth」というユニットを組んで環境問題や疑問に思うことを世界に発信していて、その一環でゴミ拾いツアーを企画して子供達が中心になって周辺のゴミを楽しみながら拾う活動をしていました。 ゴミがこんなに落ちているということを、大人も改めて気づかせてもらったとてもいいツアーでした。 プラスチックを使っていることが=悪ではなく、使わないことでの楽しさ、心地良さなどポジティブな面を発信したいなと思っています。

求めることの大切さ

ゼロウェイストの活動をしていてる中で強く感じるのが、日本のおもてなし文化についてです。包装の仕方や一番困るのがお土産文化の習慣。 誰かに会いにいくときにお手土産として何か持っていきたいけれど、普通にお店で買うと凄い凝った包装の物しか置いていないので、最近は瓶を用意してその中に何かを入れて瓶ごとプレゼントするようにしています。 手作りのグラノーラを入れたり、美味しかったナッツを詰め合わせで入れてみたり、コーヒー屋さんに豆を量り売りしてもらったり。 この日本の文化自体を否定したいわけではなくて、上手に取り入れつつ、入れ物の素材を変えてみたりアイデアで工夫して楽しんでいけたらいいなと思います。 コーヒー屋さんにしても、昔は断られていたマイボトルに入れてもらうサービスも、最近では対応してくださるお店も増えてきました。一人一人が、こうなってほしいと思うこと、それを外に発信し続けることはとても大事だと思います。 コーヒーって持ち帰り用のカップよりもちゃんとした陶器やグラスのコーヒーカップで飲んだ方が断然美味しいですよね。 そういうポジティブな情報をお伝えすると、皆さん「そうなんだ!」って入りやすいと思うんです。環境問題が云々っていうのを最初に言ってしまうと、興味のない人たちは途端に心を閉ざしちゃうので「こっちの方がコーヒーの味がよく分かりますよ」とか伝え方を変えるだけで捉え方も変わってくる。 私自身、いつもそういった伝え方を心がけるようにしています。

未来を変えるのは私たちの考え方次第

日本でも元々は、量り売りやパッケージフリーが当たり前だった時代もありましたよね。例えばお米やお豆腐とか。 戻れるところは昔のやり方に戻ってみてもいいのかなと思ってしまいます。 可能性は大いにあると感じています。 大事なのは、私たち消費者が、お店や企業側にどんなことを望んでいるのか伝えることにあると思います。 変化を望むのであれば、大事なのは私たち次第ということ。求めることの大切さを感じました。 ーーー最後に、今後について教えてください。 私の場合ゼロウェイストがベースにはあるのだけれど、学びを深めるほど色々なことと繋がっているのがわかります。 一見発信している内容は違うように見えても目指している、見ている未来が同じひとたちをたくさん知っているのでそれぞれの活動にぴったりな人や場所を紹介したりして繋げていきたいし、私もいずれはみんながいつでも集まって自分たちが持っているものをシェアし合える場所をつくりたいとも思っています。 (またネイキッドマーケットでは全国で同じような場所を作りたいというお声をいただくようになったのでそれをサポートするスタートアップシステムをシェアしていけたらいいなと話しています。) 私たちのコミュニティは同じ理念下であるかぎりライバルになることは珍しく同じ仲間やファミリーであると感じています。 競争するのではなく、知識やアイデアを共有して高め合う時代になりましたね。 日本中世界中にいる同志や仲間たちと手を繋いでこのコミュニティをどんどんパワフルなものにしていき行政や国や世界が変わるきっかけが生まれればいいなと願っています。

あと書き

今回のインタビューのために、様々なアイテムを袋にたくさん詰めて来てくださった明美さん。 「お洋服素敵ですね」とお声がけしたのに対して、「あ、これはね」と身につけているもの一つ一つのストーリーを楽しく話してくださり、ただ物を買うだけでなく、その商品に含まれている想いまでしっかり考えて自分のものにしている姿勢が垣間見えました。 便利なもので溢れたこの世界で、本当に今必要なものはなんなのか、改めて考え、見つめ直していくことの大切さを感じることができました。 こんな商品があるんだ、こんな活動をしている人がいるんだということをまずは知ることから。 買い物って思い返してみると、なんとなくで買っているものが多い気がします。皆さんはどうですか? コーヒーも、今生活の中で何気なく使っているその商品も、まずはどんなものなのか改めて知った上で飲んだり使ったりしてみると、見え方が大きく違っていくような気がします。 関西にお住まいの皆さん、ぜひ“naked market”に参加してみてください。 未来が少し変わる素敵な出会いがあるかもしれませんよ。 明美さん、楽しいお話をありがとうございました。

<プロフィール>

ゲストは、amatxi(アマチ)の田中明美さん 店舗を持たずに月に2回、京都市内と京田辺で“naked market”というPlastic Freeな活動コミュニティに運営パートナーとして関わりながら、出店者としても参加されています。活動の情報発信はSNSのみ。 主にゼロウェイストと呼ばれるゴミをなくす暮らし方について発信したり、そういった暮らしをサポートする商品をご紹介し販売されている方です。 扱われている商品はまだまだ日本では珍しいものばかり。100%植物性のラップや洗って繰り返し使えるストローなど。 今日からでもすぐに自分の生活に取り入れることが出来そうな、身近なエコについてや、ライフスタイルや活動への想いなど、色々と教えていただきました。

amatxi(アマチ) 田中明美さん

“naked market”

A cup of KOHII with Love (写真撮影:Tomoki、取材・編集:Kuri & Yusei)

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