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スペシャルティコーヒって何?コーヒーロースターが「スペシャルティ」のコーヒーを飲んで欲しい4つの理由【Part 4】

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スペシャルティコーヒって何?コーヒーロースターが「スペシャルティ」のコーヒーを飲んで欲しい4つの理由【Part 4】

より美味しく、より良い未来に向けて、消費者としてアクティブに関われるから。

このコーヒーがどうやって育てられ、どこから来たのか?それを知ることで、コーヒーはもっと面白くなる

産地、精製、農園により大きな注目が集まる中、身近なカフェでも、メニューやコーヒー豆の情報を通して、消費者もそのコーヒーがどこから来たのかを理解してその日の一杯を選べる環境が増えています。

また、コーヒー農園へ直接訪問し仕入れをするロースターもどんどん増えてきています。ロースター自身が生産者のことをより深く理解し、より高度な品質保証にも繋げるため、農園との密接な関係性はプロフェッショナルの間で今もっとも注目されている事の一つ。World Latte Art Championships Coffee Fest in USAチャンピオンであり、アンバサダーやトレーナーとして世界各国で活躍する深山晋作さんがスタートした「Barista Map」プロジェクトでも、コーヒーを深く理解するバリスタ育成プログラムの一環として、自分たちのコーヒー農園を作ることを目標にしています。

人気の影には新たな問題も

「美味しさ」という極めて主観的な感覚を、スコアシートを用いた明確な評価基準で判断できるようになり、生産者・販売者の間に共通の価値基準が生まれたことでたくさんの良い影響があったということは、Part1の記事でもお伝えした通り。高い評価を受ける事で、生産するコーヒーが高値で取引されるようになり、労働者の生活水準の上昇にもつながりました。しかし、スペシャルティコーヒーが広く認知されたことで次第に新たな問題が生まれているのも事実。

スコアシートで80点以下(=スペシャルティとして認められない)のコーヒーが必ずしも「悪い」コーヒーとは限らない、そしてスペシャルティコーヒーとされるものの中でも、80点台のものと90点台のものとの間の価格差があまりにも激化しているなど、あくまでも味わいを数値化するための一つの指標であったスコア方式がマーケットの中でどんどんと一人歩きしてしまい、「スペシャルティコーヒー」の定義自体も曖昧なものになりつつあるのです。

本当に農園のためになっている?「スペシャルティ」という言葉の使い方を再定義する時期に

タンザニア南部高地でコーヒーを生産し、Communal Shamba Coffeeの創設者であるケレンバ・ブライアン・ワリオバ氏は、現状「スペシャルティ」という単語が、主に販売時に付加価値を与えるためのものとして利用されていると指摘します。

この言葉がコーヒー業界に広く浸透した結果、しばしば「職人による」、「追跡可能性のある」などの個々の価値基準を表すための言葉として頻用されたり、コーヒーを楽しむ体験そのものだけを意味するものとして使われることも。

しかし一方で農園では、生産者は本来のスコア80以上としてのスペシャルティコーヒーを育てるために日々働いているーワリオバ氏は、「スペシャルティコーヒーの価値基準を使用する際には、情報の共有基準を見直した上で正しい情報を発信し、コーヒーが消費されるまでの流れの中で、生産者にパートナーとして敬意を持って接するべき」と話しています。 (Perfect Daily Grind “Do We Need To Redefine ‘Specialty Coffee’?”より引用・抄訳)

今日の一杯の選び方。私たちの選択が、未来への一票に

SCAのモットーの一つに、“Because great coffee doesn’t just happen.” (ただ何もないところから、何もしなくても美味しいコーヒーが出てくるわけじゃないから。)があります。 大好きな物を楽しむときに、それがどんな風にこの世に生まれて、どんな個性や背景があったのかを知ればもっと面白い。その体験や日々の小さな選択が、手の中のカップとつながる世界にとって、その道のりに関わる人々にとってもポジティブなものであれば、嬉しいですよね。

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