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Vol.18 忙しない日々にほっと一杯

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Vol.18 忙しない日々にほっと一杯

ちょっとコーヒー巡りをしませんか?行き交う人々、流れていく時間を見て感じながら、飲むコーヒーが絶妙に美味しいと思う僕たちは、いつもコーヒーで繋がる街を歩くKOHII Walkersです。気の向くまま、コーヒーのアロマに溢れる街、それぞれコーヒーを楽しむ人々との出会いを独自の目線で写真ストーリーに記録し、ここでシェアします。 こうして同じ写真でコーヒー、ヒト、マチの関連性を描く人と繋がりたい、日本各地のKOHII仲間と一緒にコーヒーの魅力を広げていきたいです。 Shimakou, KOHII Walker@Tokyo

12月初旬の朝、通気口から入る隙間風で目が覚める。 手の痺れとともに起床し、まずは洗面所へ行き顔を洗う。 身体が重い。昨夜飲んだハイボールのせいか、夜更かしをしたせいかは定かではないが、その日は身体が特に重たかった。 1日の始まりは1杯のコーヒーから。どこかでそんな言葉を聞いた気がする。 僕自身もその例外ではないようだ。僕は朝のルーティンとして、必ずコーヒーを豆から挽き、ドリップして飲む。 安物の電動グラインダーで挽き、蓋を開けた時のあの香りはたまらない。 しかしその日、いつものようにコーヒー器具一式を入れているボックスの中を開けた時、コーヒー豆がないことに気づく。 仕方がなく、紅茶を入れ気持ちを奮い立たせようとするが、思ったように気持ちが乗らない。 そんな中、今日は素敵なコーヒーを求めて初めて世田谷エリアに足を運ぼうと決めていたことを思い出した。 コーヒーの無い朝は忙しく、矢のように時間が過ぎていった 気が付くと昼前、急いで靴を履く。 今日も素敵なコーヒーを求めて。

@chouette torréfacteur laboratoire

時刻は午後13時。 まず向かったのは、小田急線・豪徳寺駅から徒歩5分(400m)にあるchouette torréfacteur laboratoireさん。世田谷エリアでコーヒーショップをリサーチしていた時、Instagramでchouette torréfacteur laboratoireさんのアカウントに手が止まった。 「あなたの最高のスタートのために。」その言葉とともに、コーヒーの写真はもちろん、こだわりのスイーツや街の風景が投稿されていた。 その写真を見たとき、田舎で毎日新たなコーヒーを求め自転車を漕いでいた、大学時代の思い出が蘇った。 今日はどんなコーヒーと出会えるのだろう。そう心の中で期待を膨らます。 店内に入ると、焙煎の音とコーヒー豆の柔らかな香りがその空間を包み込んでいた。

僕は、最近お店に行った際、必ずそのお店のオススメを聞き注文するようにしている。 今回もそのオススメの1品が出来上がるのを楽しみに待っていた。 出来上がったコーヒーがテーブルに置かれる。 まずは香りから。 そこで僕はまたしても、コーヒーに驚かされた。 その香りが、普段自分で淹れるコーヒーのそれとは全く別物だった。 今回注文したコーヒーの名前は、スパイスクイーン。 ラベンダーやローズヒップを思わせる華やかな香りが特徴的だと書かれていた。 確かに。同時に僕はジンジャーの香りにも近いなと感じた。 しかし、飲んでみるとコーヒーなのがまた不思議。しっかり甘みの余韻を残し、酸味をあまり感じない。本当に美味しかった。

踏切の警報機が鳴り、通過する電車をぼんやりと眺めながら美味しいコーヒーをいただく。 12月になり、より時間の流れが早くなったように感じる。2021年もあとわずか。 時間に追われる日々の中で、自分自身に余白を作る。 その余白には様々なものが当てはまり、僕にとってはそれがコーヒーだった。 宮坂というエリアを出た時、朝より時間がゆっくり過ぎている感覚になり、同時に心が安らいだ。また素敵な1店に出会ってしまった。 お店の方にご挨拶をし、お店を後にする。

@FINETINE COFFEE ROASTERS

すっかり元気になり、宮坂から経堂へ足を進める。 足早に住宅街を抜け、経堂に向かう。

歩く途中で、大きな木を見つけた。見上げるとまだ紅葉が残っている。 雲ひとつなく、太陽の光をたくさん浴びているその木はとても幸せそうだった。 僕は、秋から冬にかけての午後の光がとても好きだ。 オレンジ色の光、空気は冷たいが心は温かくなる。 そんなことを思いながら足を進め経堂に着いた。

経堂駅周りは人が多く、先ほどの宮坂のような落ち着きはなかった。 早速次のお店へ。 今回2店舗目に訪れたのは、小田急線・経堂駅から徒歩2分(100m)にあるFINETIME COFFEE ROASTERSさん。SCAJでコーヒーをいただき感動を受け、是非お店に行きたいと思っていたお店。

扉を開けると、木とコンクリートがうまく合わさった北欧テイスト店内とコーヒーの甘い香りが出迎えてくれた。 僕自身、北欧のインテリアや建築物、文化が以前から好きだったこともあり、とても話が盛り上がった。

今回いただいたのは、ケニアのKARANI。これがまた非常に美味しかった。 酸味がほとんどなく、深煎りのような苦味もない。 しっかりと甘みが持続していくのがとても不思議だった。 温度が下がると酸味が増すかなと思い、時間が経過したあとのコーヒーを飲んでみたものの、甘さが消えていない。 焙煎の頂点に立ったオーナーさんがつくる一杯を飲み、改めてコーヒーの奥深さを知った。 また、オーナー愛用の焙煎機「DIEDRICH」の色味が驚くほどかっこよかった。 コーヒー時間は、ただコーヒーを飲みに行く時間ではない。 実際に、お店のこだわりやコーヒーについてお話をしたり、常連になれば世間話をしながらお店の方と楽しく時間を過ごすことができる。 是非お近くにお住いの方は、素敵な店内の中で最高のコーヒー時間を是非過ごしてみてはいかがだろうか。

お店を出た時には、外は夜になっていた。 時刻は17時30分。夏だとまだ夕方で太陽は出ている時間だ。 やはり冬は夏と比べて、1日が短く感じる。 最近、より時間というものを有意義に使えるようになりたいと考えるようになった。 仕事の時間、プライベートの時間、そして自分自身を見つめる時間。 1日の間で、圧倒的に仕事の時間が多いが、残りの2つに関しても分け隔てなく時間を割きたい。 そんなことを考えながら帰路につく。 コーヒーを通して、時間というものの重要性を教わった。コーヒーは、時間に追われる人にも、時間をうまく活用できない人にも、何らかのきっかけを与えてくれる。 KOHII Walkersを執筆し半年以上が経つが、毎回色々な出会いや気づきがある。 今後もこの記事を通して、読んでいただいている皆様に何らかのきっかけや発見を与えられる、そんな記事にしていきたい。 次回のKOHII Walkers Vol.19もお楽しみに!

<About Shimakou>

KOHIIでフォトグラファーをしているShimakouが現在、全国のカフェ・コーヒースタンドの情報はもちろん、独自の目線で東京の1面を切りとった写真をInstagramで配信しています。KOHII Walkersでは東京を中心に様々なアーティストを交え、コーヒーと街のストーリーを写真の魅力とともにお届けします。

<今日のKOHIIコース>

A cup of KOHII with Love (執筆・編集:Shimakou)

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