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コーヒーの質感に糖質や脂質は関係ないことが判明。味覚に関する最新研究が飲料の未来を変える?

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コーヒーの質感に糖質や脂質は関係ないことが判明。味覚に関する最新研究が飲料の未来を変える?

普段何気なく飲むコーヒー。種類などによって味や風味が違うのはもちろんのこと、質感(マウスフィール)もコーヒーによって異なり、それを楽しむこともコーヒータイムの醍醐味のひとつといえるでしょう。 一般的にコーヒーが口に合うかどうかは、含まれている糖質や脂質によって変わると考えられていました。しかし、SCA(スペシャルティコーヒー協会)の研究で、コーヒーの質感はそれらの要素で決定づけられる訳ではなく、小さな化学物質にあると研究者たちは明らかにしました。ワインラバーがタンニンなどの化学物質に特定の特徴を見出すことができるように、コーヒー愛好家も同じことができるようになったのです。 オハイオ州立大学の博士論文提出資格者であるBrianne Linne氏は「質感は飲み物を味わい楽しむためにとても重要な要素であるにも関わらず、液体の中の何が実際にその感覚を呼び起こしているのかはこれまで科学者たちによってはっきりと解明されていなかった」と指摘。これまでのコーヒー研究では化学物質からでなく、主に味わいや香りといった観点から考えられていたので、今回の研究結果は新たな動きをもたらしていると語っています。 この研究では、異なるドリップコーヒーのサンプルを実験材料にして、コーヒーのカッパー(テイスティングの専門家)が飲み物の質感に関する4つの属性を、一定の判断基準をもとに査定しました。その後、科学者たちがそれらの属性をクロモグラフィー (毛細管現象を利用して溶液の一部を分離する化学の手法)を用いて分離し、質量分析計を用いて、味覚のさまざまな部分にどのような化学物質が関与しているかを調べました。 その結果、触覚の原因となるいくつかの異なる化合物を特定することができたのだそう。例えば、コーヒーの渋みの原因はメラノイジン化合物というもの。ステーキに焼き目がつく仕組みなどでも知られるメイラード反応によって、焙煎中に生成されるということです。 研究結果は、コーヒー科学者たちの長年の疑問を解決する糸口にもなっただけでなく、消費者やロースターにとってより優れた好みや技術を理解するきっかけを与えました。「これらの技術をもとに化合物を分子マーカーとして利用できれば、業者やロースターが望むプロファイルに合わせて、欲しい化合物を狙いながら加工や焙煎ができるようになる」とLinne氏は述べています。 この研究によってコーヒーの質感に関して「どのように私たちの口の中の受容体は味覚を特定できるのか?」「コーヒー豆の焙煎を変えることでどのように感覚を調整できるのか?」といった新たな疑問も生まれました。研究がさらに深まることによって、私たちの味覚への理解も深まるでしょう。 人間の感覚は言葉や数値では表現しにくいものです。だからこそ研究がいまだに進んでいない領域といえます。コーヒーの味覚に関する研究が発展すれば、AIが自身の好みのテイストに合うコーヒーを選ぶシステムの精度が上がるなど、今よりもっと五感を使ってコーヒー楽しめる未来はそう遠くないはずです。

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