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重要なのは飲む人が美味しいと思うかどうか

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重要なのは飲む人が美味しいと思うかどうか

コーヒーと真正面から向き合い、業界の前線を走るバリスタさんたち。 コーヒー業界に入ったきっかけや現在の働き方、これからチャレンジしたいことなどバリスタさんと話しをするようなカジュアルなスタイルでインタビューしていく企画です。 日本でスペシャルティコーヒーの人気店を作り上げてきた黄金世代から、最近お店に立ち始めた新世代まで、コーヒーを通してバリスタさんとのカジュアルな会話を楽しむ前編<バリスタのあれこれ>、ゲストの方のキャリアストーリーを見つめる中編<コーヒーに出会ってから>、今後の展望について伺う後編<これからのコーヒー>について配信していきます。 コーヒーLOVERならではのお話やバリスタという職業の魅力など、直接会いに行けなくてもワクワクできるような出会いをこの企画でお楽しみいただけると嬉しいです。

☕️本日のゲスト☕️

大野智稀@Pessoa Coffee Roasters (本文中 K=KOHII、O=大野さん)

石川県、金沢市。そこには、地元の人や観光客に親しまれているとある商店街の中に、スペシャルティコーヒーが飲めるお店があるという。 どこか昭和感のある雰囲気を纏ったこの商店街は、骨董品や古美術品が点在していて「骨董通り」とも呼ばれているそうです。 骨董品や古本屋、そしてスペシャルティコーヒー。 有名な21世紀美術館や兼六園へ訪れるだけではなく、こちらの商店街にも足を運びたくなります。

今回取材させていただいたのは、バリスタであり、KOHIIメンバーでもある大野智稀さん。 大野さんは大学生の時に独学でコーヒーを学びはじめ、その楽しさを知った1年後には、金沢の街でPessoa Coffee Roastersをオープンさせています。

「コーヒー屋で働かずに、はじめから自分のお店を持つなんてできるの?」 と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今回はそんなコーヒー業界の中では少し珍しい背景を持つ大野さんに、自分のお店を持つに至った経緯や、コーヒーへの思いをお話ししていただきました。 どんなお話を聞けるのか楽しみです。

K:本日はよろしくお願いします。まずはじめにお聞きしたいのですが、大野さんはいつ頃からコーヒーを飲むようになったのでしょうか? O:僕はだいたい5年くらい前から飲むようになりました。 友達と遊んでいて時間が空いた時にコメダ珈琲とかよくそういうところに行っていた記憶があります。今も昔も缶コーヒーやコンビニコーヒーはあまり飲む機会がなくて、お店で飲むことが多かったですね。 飲み始めた頃はスペシャリティコーヒーのことは知らなかったんですけど、コーヒー自体は昔から身近にありました。 K:今まで色々なコーヒーを飲んできたと思いますが、大野さんが今ハマっている豆や淹れ方はありますか? O:うちの豆ではないんですけど、石川県のロースターさんが淹れている、コロンビアのウシュウシュっていう品種があるんです。 フルーティーなクラフトビールっぽいアルコール感があって、すごく美味しくてハマっています。 飲むと本当に、「うわ、ビール飲んでる!」ってなりますよ。 K:クラフトビールっぽいコーヒー!夏にアイスコーヒーで飲んだら絶対美味しいですね。 O:いや、もう本当にね。絶対美味しいです。 あとハマっている淹れ方だったら、最近は蒸らしに凝っています。 元々はコーヒー豆15gに対して30〜40gのお湯を注いで30秒蒸らしていたのを、最初はコーヒー豆と同じ15gのお湯で30秒、その後また15g注いで合計1分まで待つっていう淹れ方をしています。 蒸らしを2回に分けるっていうんですかね。そうすると嫌な酸味じゃなくて良い酸味が出て質が上がる気がします。

K:蒸らしを2回は初めて聞きました。今度試してみたいです。 大野さんはバリスタとして働いていて、何か苦労していることや大変なことはありますか? O:お客さんにコーヒーの味をどう伝えるかは未だに苦労していますね。 味覚は人によって違うので、僕が感じた味とお客さんが感じる味が同じとは限らないですし。 実際僕自身もコーヒーを飲みに行って、フレーバーの説明欄に書いてある通りの味を感じられなかったこともあります。 例えば飲んだコーヒーに対して、「レモンの味が〜」とか言われると、その味にしか感じられなくなる気がするんですよね。 お客さんもその味を感じないといけなくなる雰囲気になりますし。そうはしたくないんです。 別にレモンの味を感じられなかったとしても、そのお客さんは感じなかったってだけのことなので、それはそれで良いと思っています。 なので苦味と酸味のバランスだったり、コクがあるとかスッキリしたものとかそういう風な伝え方をして、この味が正解というような説明の仕方はなるべくしないようにしています。 重要なのは飲む人が美味しいと思うかどうかですからね。 K:大野さんの中でバリスタを定義するなら? O:それこそやっぱりお客さんが求めるコーヒーを出せる人、ですかね。 個人のこだわりが強いのがダメとまでは思わないですけど、「こうじゃないといけない」とか、「これが一番美味しい」と決めつけて提供するのはよくないなと思います。 コーヒーに詳しくなるにつれて、コーヒー観みたいなものが偏りすぎてしまうのはもったいないですよね。 美味しい美味しくないは誰かに決められるものではないと思います。

あとがき

趣味でよく写真を撮るという大野さん。きっかけは友人たちとの思い出を残したかったからだそうです。 今回の取材の中で、そんな大野さんの人を大事にする心が何度も感じられました。 だからこそ、コーヒーを飲む方たちのことを1番に考えられるのだなと思います。 次回<中編>では大野さんのお店を持つに至った経緯など、さらに深いお話をお話ししてくださいました。

<プロフィール>

大野智稀 / おおのともき 石川県出身。大学3年の時に、現在共にお店を経営している恩田さんに誘われたことがきっかけで、コーヒーの勉強を始める。その後、コーヒーの世界の楽しさにハマり、金沢のシェアキッチンやレンタルスペースでPessoa Coffee Roastersとして、間借りでコーヒー屋をスタート。2020年4月から店舗を構え、コーヒーだけではなく豆の販売も行なっている。また、KOHIIメンバーとしてKOHII Tipsなど、コーヒーの知識を中心に執筆もしている。

<About Ikumi>

大阪在住。コーヒーとは無縁だったが、2020年初春、エチオピアの味に感動しコーヒーに興味を持つ。趣味はアート制作、映画鑑賞、食べること。アート制作は主に抽象画を描いていて、自分の中で残したい感情が湧き上がったときに描いている。 A cup of KOHII with Love (執筆・編集:Ikumi)

コメント

rika
rika 写真が素敵😍 Ikumiさんのまま爽やかな文字で、ぴったりの組み合わせでよかったんですね!
Yusei
Yusei re: rika ❤️❤️❤️
Ikumi
Ikumi re: rika ☺️❤️
yumeno
yumeno 「飲んで感じる味は、人それぞれ違う」ところ、すごく分かります。苦いか甘いかフルーティーか、説明に書いてある味と全く同じものを感じなくとも、その人の「好き」が見つかることが、最大のポイントなんだなと気付かされました!
Ikumi
Ikumi re: yumeno ☕️❤️