KOHII
Vol.32 黄昏れ人

Journal

Vol.32 黄昏れ人

僕たちはいつもコーヒーで繋がる街を歩くKOHII Walkers。気の向くままコーヒーのアロマに溢れる街で、コーヒーを楽しむ人々との出会いを独自の目線で切り取り、ここにシェアします。 僕たちはコーヒー、ヒト、マチの関連性を描く人たちと繋がりたいです。日本各地のKOHII仲間と一緒にコーヒーの魅力を広げていきます。 Seiya, KOHII Walkers@Nakameguro

僕は東急東横線を頻繁に利用する、言わば「東横ユーザー」。 東横線沿いには特別大きな商業施設やアクティブに遊べる場所はないが、カフェや古着屋さんなど、個性溢れる小さなお店で溢れている。 今回のWalkersの舞台は「中目黒」。商業や交通の中心を担う街だ。 東横線沿いの各駅しか停まらない街にあるユニークかつディープなお店を巡る前に、まずは中心的な中目黒の魅力を是非知ってもらいたい。

都会の木漏れ日

高架下のコンクリートから降り注ぐ太陽光。どこか幻想的でこの武骨な感じが男心をくすぐる。都会の木漏れ日も心地よいものだ。僕はあえて日陰を踏むようにして歩き始めた。

桜のシーズンになると目黒川沿いの木が主役になるが、今はそうではない。 透き通った川の流れに癒されながら歩いた時間はとても気持ちがよかった。

黄昏れ人

夏が近づくと黄昏れる人が増える。僕もその一人。黄昏れている人の心情を妄想する。僕も自分を見つめる時間を大切にしたいな。若い時こそ立ち止まる勇気を持っていたいね。

黄昏れ人の他に、お疲れ人も。 こんな風に小休憩ができる小さなベンチがあるのも、中目黒の優しさだ。 僕もそろそろ小休憩がしたくなった。

@ONIBUS COFFEE

ONIBUS (オニバス)とはポルトガル語で、公共バス。「万人の為に」という語源を持つ言葉だ。バス停からバス停へと人を繋いでいく日常。そんなバスのように人と人を繋ぐという思いを込めて、オニバスコーヒーと名付けたそうだ。

僕はルワンダのコーヒーを飲みながら、バリスタと常連さんの会話に耳を傾けた。 たしかに。バリスタは常連さんと常連さんを繋げるかのように会話を回しに回しまくっていた。 常連さんも美味しいコーヒーをただ飲むだけでなく、この場所に来たら「誰かに会える」と思って来ているようだった。 運よく僕も少しだけ会話に混ぜてもらえた。すでに良い一日だったと言えるほど、密な時間を過ごせた。 名残り惜しかったが、天気も良かったのでとりあえず歩き始めることにした。

しばらく歩いていると道端に蚊取り線香が。夏の風物詩にいっきにテンションが上がる。 が、僕の夏の予定はまっさらだ。それでも夏はなんだかワクワクするね。 蚊取り線香を見て童心を思い出したのか、僕は急に公園に行きたくなった。その前にコーヒーをテイクアウトしてから行こう。 向かったのは、最高にクールなあのお店。

@BREAKFAST CLUB

アメリカンダイナー風の落ち着いた雰囲気漂うクールなお店。朝食プレートやフレンチトースト、玉子料理などが楽しめる。 一歩足を踏み入れただけで、いや、近寄っただけでアメリカの映画に入り込んでしまったような気分になる。僕は店内で過ごしたい気持ちをグッと抑えて、コーヒーをテイクアウトした。

歩いてすぐ公園に到着した。 公園に着くとすかさず紫陽花をバックにシャッターを切った。 意外と良い写真だ。 コーヒーはがつんとくるブラックコーヒー。いつも浅煎りコーヒーを飲むことが多いが、深煎りのコーヒーもやっぱりまた魅力的だ。 昼下がりに深煎りコーヒーを飲んで目を覚まし、僕は公園を散策した。 そういえば、公園なんて久しぶりだ。

中目黒にある「菅刈公園」。園内には日本庭園もある。ここでも黄昏れ人がいた。池を覗きこんで、何を見つめているのだろうか?

僕も近づいて覗きこんで見ると、なるほど、鯉か!なんとも日本庭園らしい光景が広がっていた。 鯉を見ているとなんだか頭が空っぽになって、リラックスできる。若干鯉に失礼かな。 僕はしばらく時間を忘れて存分に黄昏れた。あー、喉が乾いてきた。 既にホットコーヒーを2杯も飲んでいる僕は、さすがにアイスコーヒーが飲みたくなった。少し足を伸ばして久しぶりにあのコーヒー屋に行こう。

@DUCT COFFEE LAB

DUCT COFFEE LABは、たくさんの人々が行き交う「交差点」、新しい何かが生まれる「情報発信地」、新しい発見を求める場所という思いを込めて名付けられたそうだ。 海外のお店で並んでいるような見た目も楽しいクッキーやマフィンの数々。誘惑に負けそうになったが、僕はなんとかアイスアメリカーノをオーダーした。 僕はサクッと楽しみすぎる、あの場所でこの旅を締めることにした。

写真だけ見てこの場所が分かる人はそうそういないはず。ここは僕のお気に入りのベンチだ。近くにいきつけのカフェがあって、混んで入れない時はこのベンチに座って作業をしたりする。 でも、今日はさすがに作業をしたりなんかしない。ただただ、黄昏れにきただけだ。 忙しない日々が続くのは、幸せなことでもある。しかし、たまには黄昏れる時間も大切だ。 自分では意外と休息が必要なことに気づけなかったりする。中目黒にいる人たちは僕に無言で優しく教えてくれた。 たまには黄昏れる人にならないとダメですね。 A cup of KOHII with Love (執筆・撮影:Seiya)

コメント

Yusei
Yusei 中目黒素敵だな〜 すぐに行きたい!!