KOHII
コーヒーで、言葉の壁を越える。

Knowledge

コーヒーで、言葉の壁を越える。

こんにちは。 KOHIIのデザインを担当しているMizです。 あなたがコーヒーを飲み始めたのは何歳ですか?私がコーヒー大好き!と言えるようになったのは24歳でした。 日本でコーヒーをほとんど飲まなかった私が毎日欠かさず飲むようになったのは、コーヒーの町メルボルンでした。

それも、メルボルンという街で、英語も話せず、知り合いもおらず、仕事もなく、お金もなく、何にもなかった24歳の時。 大学を卒業して、就職して、気づいたら働きすぎて鬱になった私は、しばらく実家へこもったのち、もう失うプライドもこれっぽっちもないと、英語を学びにメルボルンへ一人で引っ越したのです。

メルボルンが「コーヒーの街」だと知ったのは、町中の人がコーヒーカップを片手にいそいそと歩いている姿を見たとき。

まだ薄暗い、日が上ぼる静かな朝に、エスプレッソマシーンの湯気が朝日でキラキラひかるのをみた私の胸は高鳴りました。 カフェの中には朝からコーヒー片手に一人で本を読む人、スーツ姿で打ち合わせする人、犬の散歩の途中に寄った人、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。 その姿は、私がこれまで生きていた世界とは違う時間の流れ方をしているように見えました。

言葉が話せない、未経験のまま、インターンシップへスタート。

数ヶ月後、運よく私はグラフィックデザインのインターンシップを始めることになりました。 そこは、ボスと、デザイナー4人しかいない小さなデザインスタジオ。 私が、これまでに知っている「会社」は、大阪で働いていた、1,200人が所狭しとパソコンを並べるオフィス。 だからスタジオでの働き方も、金曜日の4時からみんなでビールを飲み始めることも、社長であるボスを「マイケル」と呼び捨てにすることも、何もかもが初めての世界でした。

英語の話せない私は、仕事の合間にデザイナー同士の会話を盗み聞きしては、知らない言い回しや単語をノートに書き写す日々。 自分の仕事はというと画像処理、ファイルの整理、掃除。それでも、あの時の自分には「仕事がある」と言うことが嬉しくて一生懸命働きました。

“Would you like coffee?(コーヒー飲む?)”から生まれる会話。

ある日デザイナーのエレナが、仕事中に ”Would you like coffee? (コーヒー飲みたい?)” と聞いてくれて(多分あの時の私には通じてなかったはず笑)、うなずいた私に、スタジオのキッチンにある古ぼけたエスプレッソマシーンで、ラテを作ってくれました。

それはスチームミルクで作ったハートがのったラテだったのですが、日本で仕事中に眠気覚ましに一気飲みするBOSSの缶コーヒーとは、全然違うものでした。 「おはよう」や「ありがとう」以上の会話ができなかった私は、その日から、仕事の合間を見てはみんなに ”Would you like coffee?”と聞きまくりました。 なぜなら聞くたびに、みんなの目がキラキラするのを私は知っていたから。 その事務所での1ヶ月のインターンシップが終わり、メルボルンで「居場所」を一つ失うことに少し悲しんでいたところ、ボスのマイケルから "Hey Miz, Do you wanna work here? (ここで働き続けたいかい?)"と聞かれ、バイトとして残ることになりました。

経験なし、英語も話せない私を、必要としてくれたボスのマイケルと、同僚のみんな。

あの頃の私は、英語が達者でもなく、デザインのスキルも決して卓越していたとは言えません。 けれど、そうやってみんなとコミュニケーションをとる姿勢をマイケルやスタジオのみんなは受け入れてくれたのだと思います。 京都のスタジオで働く今も、コーヒーを淹れるときは必ず飲む?と聞いて回ります。なぜなら、人が淹れてくれるコーヒーが何より美味しいことを知っているから。

メルボルンを離れた今でも、まるで妹のように私のことを気にかけてくれるエレナとスタジオのみんな。あの時のコーヒーが産んでくれた「話すきっかけ」が今の私の人生一部として今でも残っているのです。 コーヒーの力、恐るべし。 普段、あまり顔を出すことがないKOHIIメンバーの素顔、次は誰が見せてくれるのでしょうか? A cup of KOHII with Love (執筆:Miz)

コメント

まだコメントがありません。

アプリからコメントしてみてくださいね!