KOHII
合格点はあっても、満点はない。

Meets

合格点はあっても、満点はない。

バリスタなどコーヒー業界の方々やさまざまなジャンルで活躍されているクリエイターの方々は、 普段どのようにコーヒーライフを楽しんでいるのでしょうか。Meetsは、業界をリードする人たち やチャレンジし続ける人たちとコーヒーを飲みながら深掘りしていく企画です。 今回はKurasu Kyotoのヘッドロースターである良原 皓介さんのインタビュー企画の第二弾です。良原さんが焙煎士として働く中で気づいたことや焙煎に対しての想いをインタビューしました。第一弾をまだご覧になられていない方は、そちらも合わせてご覧ください!

明確なゴールを見つけるまで

ーー焙煎土として、ゼロから挑戦する中で大変だったことがあれば教えてください。 Kosuke:ゼロから何かを始める時は、毎日が試行錯誤の連続です。 Kurasuに入社する前の一年半の間は、小川珈琲の店舗で抽出の基本を一通り学びました。店舗のオペレーションが決まっているので、目指すゴールは明確でした。 しかし、Kurasuで焙煎を始め、立場が変わりました。全くゼロの状態から自らオペレーションやゴールつくる立場になり、受け身ではなく能動的な態度にならないと何も決まらない。だから味づくりができ、焙煎の手ごたえを感じるまではかなり時間がかかりました。

基本的に味づくりのプロセスは、仮説と検証の繰り返しです。振り返って思うと、浅煎りを焼きたいという漠然としたゴールを設定していました。浅煎りといってもとても広い概念なので、明確なゴールではなかったのかもしれません。経験を積んでいくうちに、いくつか味の評価軸ができ、自分の焼いた豆に商品としての合格点を与えられるようになりました。もちろん、焙煎士としては、その先のゴールを常に目指していますけどね。

ーー焙煎の難しさとはどんなところですか? Kosuke:焙煎に影響する変数が多いと思います。もちろん、経験を積むと同時にコントロールできる要素も増えてきます。でも最初は、同じ豆を焼くにしても、焙煎機の環境が不安定で、焙煎日の気候でも焼き上がった結果物が違うことに迷いました。 バリスタは、均一に抽出するために、抽出する環境を比較的に整えやすいけど 焙煎土は、まず焙煎環境をコントロールするのに一苦労します。結局、生豆は自然からの賜物で、人間がすべてコントロールすること自体が不可能であることを気づかされます。

自然との関係性の中で

ーー焙煎を始めた前後でコーヒーに対する考え方に変化があったのであれば、教えてください。 Kosuke:焙煎豆ではなく、生豆から関わる仕事だからこそ、自分と自然、そして人と周りを囲む物事との繋がり方に変化を与えました。毎年、より良い品質のコーヒーを探し、買い付けをしています。 その中で、自然がコーヒーに与える影響を肌で実感する瞬間がありますね。例えば最近はエチオピアのイルガチェフェの中で、良いものが手に入れ難くなっていると感じます。コーヒーは農作物なので、土壌の状態に大きな影響を受けます。イルガチェフェは、古くからコーヒー栽培が行われた名産地なので、新しくコーヒー栽培を始めたテロノワールの地域に比べ、フレッシュが年々、弱くなっている印象を受けます。 自然環境がコーヒーの品質にどのような影響を与えるか、知識として蓄え、さらに肌で感じた体験が伴うのは、焙煎土ならではの経験です。

ーーKosukeさんが今後、チャレンジされたいことを教えてください。 Kosuke:個人的にも、Kurasuとしてでも、今よりもコーヒーの生産に近い距離で仕事に携わりたいです。端的に言うとコーヒーの栽培ですね。実際、年末にはKurasuとしてエチオピアに行く機会があるので、これからが楽しみです。個人的にはエチオピアの味が好きで、コーヒーセレモニーといった神秘的な文化にも憧れがあります。 ーーコーヒー業界を目指している若い世代に向けてメッセージをお願いします。 Kosuke:コーヒー業界はとにかく面白いと思います。私は子供の頃を含めて、コーヒー以上に熱中できるものはなかったです。美味しいコーヒーは無限にあって、美味しいコーヒーの淹れ方も無限にあります。今になっても美味しいコーヒーに出会った時の高揚感は昔と変わらないです。失敗もたくさんすると思いますが、コーヒーが好きで、何か夢中になるものを探している方は、ぜひ一緒にコーヒーを淹れていきましょう。

Kosuke:最後にいつもKurasuを利用してくれるお客様に。私たちもまだまだスペシャルティコーヒーの魅力を伝えきれていないと思います。私を含むスタッフたちも伝え方に試行錯誤しながら、日々、コーヒーを淹れています。何か気になることがあれば、ぜひお気軽に聞いてください。そして、これからも長い目でよろしくお願いします。

Kurasu Kyoto

A cup of KOHII with Love (執筆・撮影:Jongmin)

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