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インフューズドコーヒーって何?

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インフューズドコーヒーって何?

日常的にスペシャルティコーヒーを楽しむKOHIIユーザーのみなさんの中には、ウォッシュド(Washed)やナチュラル(Natural)といったコーヒーの精製方法を見て、自分好みのコーヒーを選ばれる方も多くいると思われます。ところで今回はまだ物珍しく感じられるインフューズドというコーヒーの作り方を紹介します。

インフューズドコーヒーとは?

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インフューズドコーヒー(Infused Coffee)とは、Infused(液などを注入するという意味)から予測できるように、生豆をコーヒー以外のものに漬け込むことで、フレーバーを染み込ませる加工を行ったコーヒーのことです。代表的な例としては、近年、スペシャルティコーヒーショップでよく見かけるアナエロビック・ファーメンテーション(嫌気性発酵)や嫌気性発酵した豆を果実に漬け込むGold Washedがあります。また、ウィスキーの樽にコーヒー豆を寝かせるバレルエイジッド(Barrel Aged)などもインフューズドコーヒーに含まれます。

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コーヒーの生産処理過程において、精製はコーヒーの味とクオリティを左右するため、極めて重要です。また、高度、気候といった自然環境の制約のある生産国においては、コーヒーのクオリティを向上させるキーとして、新たな精製方法が用いられます。しかし、一部ではインフューズドコーヒーに対する批判の声もあげられています。

情報を透明にすることの重要性

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インフューズドコーヒーの問題は、2018年アムステルダムで行われたWBC(ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ)である選手が提供したカップが発端となります。当時、審査員を務めたSestic氏は、強烈なシナモンフレーバーのするコーヒーに出会います。彼は経験したことのない鮮明なシナモンフレーバーが香るコーヒーに驚き、その理由をバリスタに聞いたところ以下のような回答でした。 "シナモンの風味はある特殊な酵母を入れてコーヒーと反応させたためです。” そして2019年 ボストンで行われたブリュワーズカップでSestic氏は再び、強烈にシナモンが香るコーヒーと出会います。それぞれの大会で使用した豆は、農園、品種、加工方法が異なるにも関わらず、同じく強烈なシナモンフレーバーがし、これに違和感を抱いたSestic氏はこれらのコーヒー豆のシナモン風味が人工的に作られたものだと考えました。競技大会や品評会においては、コーヒー以外のものを添加したコーヒーを持ち込むことは原則として禁止されているために、この出来事からインフューズドコーヒーは、情報の不透明性という観点から、批判を受けました。

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このように、コーヒー以外のものから風味を加えたにも関わらず、情報が的確に記載されていない場合、不公平な品評による被害は、自然な環境で育てている生産者が受けることになります。 インフューズドコーヒーは、その独特な風味によって市場価格は高いにも関わらず、情報が不透明なためにコーヒー豆自体の品質が疑わしいものもあります。従来の生産者が、過酷な環境条件を乗り越えてコーヒーを栽培しているにも関わらず、公正な評価を受けられず報われないのは深刻な問題です。

インフューズドコーヒーの今後

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コーヒー本来の風味が不透明になるインフューズドコーヒーは問題でしょうか。決してそんなことはありません。実はインフューズドコーヒーは、フレーバーコーヒーという名称で昔から存在していました。焙煎後と生豆の生産処理の最中といったプロセスの違いはあるけれども、インフューズドという考え方が批難を受ける理由はありません。

個性的で鮮明なフレーバーを持つコーヒーの需要が高い今、アナエロビック・ファーメンテーション(嫌気性発酵)やGold Washed、イースト菌を加える発酵プロセスなど、様々な生産処理を通して独特なコーヒーがつくられることは、精製方法がさらに進化しているとも言えるでしょう。一方でコーヒー生産において、コーヒー豆から自然に生じる風味を重視し、従来の生産処理方法にこだわる生産者もいます。

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このような現状の中、今後、インフューズドコーヒーの情報に関しては、コーヒーショツプもコーヒーインポーターもより正確に確認していくことで、消費者と生産者、両者にとって公正な取引となるように改善していく必要があるでしょう。そして最終的には、個々人のコーヒーに対する美学や価値基準の基に、コーヒーを選んでいく必要があります。コーヒーは嗜好品なので、どんな生産処理でも、どんなコーヒーの好みも尊重し合う姿勢が基本だと思います。 A cup of KOHII with love (執筆・編集:Jongmin)

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