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地域独特の精製方法:ケニア式、スマトラ式

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地域独特の精製方法:ケニア式、スマトラ式

以前KOHII Newsで取り上げた精製方法の違い。その時は比較的ポピュラーな数種類の精製方法による違いをお話ししました。 精製とは、コーヒーチェリーから種子を取り出す作業。シンプルに思えますが、地域によっては環境などの側面から、独自に発展した様々な精製過程が見られます。 今回はもう少し踏み込んで、特定の地域における精製方法の中から、ケニア式とスマトラ式についてご紹介します。

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ケニア式(ダブルウォッシュド)

ケニアで発展した、ウォッシュドと似た精製方法。 ウォッシュドでは、コーヒーチェリーの果肉を除去した後に水を張った発酵槽に漬け込み発酵、粘液質の分解を行います。 その後水洗いして乾燥するのが一般的なウォッシュドの加工過程ですが、ケニア式では発酵後に更にきれいな水におよそ24時間ほど漬け込み、その後に水洗い、乾燥を行います。 1度きれいな水に漬けることで、より酸味が明るく、クリーンさも際立つ傾向のフレーバーが見られるようになります。 ケニアで発展したこの方法は、周辺のルワンダやブルンジなどでも行われており、さらに中米のグァテマラ、コスタリカにもケニア式を採用している農園があります。

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スマトラ式

インドネシアのスマトラ島で多く採用されている精製方法。 ウォッシュドと同じく、発酵槽から水洗い、乾燥までを行いますが、乾燥の工程に特徴があるのがスマトラ式。 スマトラ式の精製では、完全に乾燥させる前に脱穀を行い、生豆を取り出してから再び乾燥させます。これにより、乾燥時間が大幅に短縮されます。 インドネシアの気候は高温多湿で雨も多いため、乾燥に時間がかかりすぎることからこの方法が生まれました。 豆が完全に乾燥し切る前に脱穀を行うのは、多くの精製方法がある中でもスマトラ式だけに見られる特徴的な手法です。

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スマトラ島といえば、日本人に馴染みの深いマンデリンの産地。 マンデリンの特徴としてよく言われる重厚なコク、スパイシーさ、土臭いような「アーシー」と呼ばれるフレーバーは、このスマトラ式精製によってより強調されます。 欧米などではこの「アーシー」と呼ばれるフレーバーには往々にしてネガティブなイメージが強く、スペシャルティコーヒーのバイヤーなどにはスマトラ式よりもウォッシュドの方を好み、需要が偏る傾向も。ですが、深煎りにしたスマトラ式精製のマンデリンの個性的な風味が大好き、という方も多いでしょうし、日本人には広く受け入れられている味わいなのではないでしょうか。 今回は地域ごとに特色のある精製を取り上げました。 それぞれの地域で環境の側面等からさまざまな取り組みが行われていますね。 中米などでは、ケニア式をさらに発展させたトリプルウォッシュドなるものもあります。 近年では嫌気性発酵が話題になるなど、精製方法への注目はますます高まっています。これからも更に研究が進み、様々な精製方法が生まれる事は間違いがないでしょう。 みなさんも聞いたことのない精製方法を見かけたら、コミュニケーションのきっかけにしてみてくださいね!こんな精製方法を見かけたよ、というコメントや、これについて知りたい!など、リクエストもお待ちしています! A cup of KOHII with love (編集:Tomoki)

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